Q&A
震災対策用緊急貯水槽とは何ですか?
震災対策用緊急貯水槽(以下貯水槽という)とは, 常時は水道管路の一部として機能し, 地震等の非常時には消火用および飲料用として貯留水を利用できる水槽をいいます。部材の一部または全部が工場において成型または組立を行う等の加工工程を経て製作され, 建設工事現場に搬入後, 設置または組立接合されます。
なお, 震災対策用緊急貯水槽は, 総務省消防庁の消防防災施設整備費補助金制度の対象となっています。
1. 貯水槽の区分
(1)設置場所による区分
貯水槽は, 設置する場所により区分され, 公園, 宅地等自動車が進入するおそれのない場所の地下に設けるものをⅠ型, これ以外の場所の地下に設けるもので総重量200 kNの自動車荷重が載荷されるものをⅡ型, 総重量250 kNの自動車荷重が載荷されるものをⅢ型と呼んでいます。
(2)容量による区分
貯水槽は, 財団法人 日本消防設備安全センターの認定基準に基づき, その容量により40m3型, 60m3型, 100m3型に区分されます。
2. 付帯設備等
貯水槽としての機能を満足させるために,次の付帯設備が必要に応じて設けられます。
(1) 循環設備
- 流入流出管
- 緊急遮断装置
- 空気弁等
(2) 非常用給用給水設備
- 給水管,給水栓
- 給水ポンプ
- 給水ホース等
(3) 消火用設備
- 採水口,導水管
- 消火栓等
(4) その他
- 人孔(マンホール)等
3. 構造
以下に, 遮断弁, 給水装置, 消火設備一体型の例を示します。
図-1 震災対策用緊急貯水槽の構造例
4. 鋼製貯水槽の特長
鋼製の貯水槽は, 他種に比べて下記の優れた特長があります。
- 接合部は溶接構造を用いているため, 高い水密性を確保できる。
- 溶接による一体構造のため, 鋼製の優れた材料特性を活かした耐震構造である。
- 貯水槽と流入管・流出管との接続部には伸縮管を使用しているため, 地震時の地盤の挙動に対しフレキシブルな構造となる。
- 埋設型に限らず地上, 半地下等の立地条件および100m3型を越える大容量 (最大実績1300m3型等)の貯水槽の製作が可能。
資料ダウンロード
- 震災対策用鋼製緊急貯水槽 (PDF)
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