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用語集:あ行

アーク溶接: Arc welding
アークの熱で行う溶接で、交流アーク溶接及び直流アーク溶接の2種類に大別される。
アーク溶接機: Arc welding machine
アーク溶接を行うための装置で、溶接電源のほかに、ワイヤ送給装置、制御装置、溶接トーチなどの付属装置から構成されている。溶接電源により、交流と直流の2種類に大別される。
ISO: International Organization for Standardization
国際標準化機構の略称。各国の代表的標準化機関から成る国際標準化機関で、電気及び電子技術分野を除く全産業分野(鉱工業、農業、医薬品等)に関する国際規格化を行っている。
アイオワ公式: Iowa formula
埋設とう性管の水平たわみを計算するために、1941年に米国のM. G. Spanglerが、提案した式。「Fill-load hypothesis」と呼ばれる仮説(1. 管の上載荷重はMarstonの式で決定される。2. 管底における鉛直方向反力は管の上載荷重に等しく、この反力は管の支持角全体にほぼ等分布となる。3. 水平方向主働土圧は管中心100゚の範囲に放物線分布で作用し、土圧の最大値は、「土の反力係数」×0.5×「管の水平方向たわみ量」で与えられる。)と弾性リング理論から得られる積分式の解をIowa公式と呼び、種々の実験データを基に修正されており、現在でも埋設管の設計に用いられている。
ASTM: American Society for Testing and Materials
米国材料試験協会の略称、又は米国材料試験規格の総称。米国内の工業材料に関する仕様書および試験方法の標準化を目的とした規格の制定を行っている。
圧気工法: Pneumatic engineering method
トンネル工事などの補助工法で、坑道内の圧力を圧縮空気の供給によって地下水圧と等しくし、湧水を阻止して作業場を安定させる工法。粘土や細砂層に効果的で、透水性の大きい砂層や砂れき層では、漏気が多く大量の空気量を必要とする。
圧接: Pressure welding
溶接継手に大きな機械的圧力を加えて行う溶接方法の総称で、加圧溶接の略称。抵抗溶接、摩擦溶接、ガス圧接、鍛接、超音波溶接、など高温圧接と常温圧接との両方が含まれる。
圧密: consolidation
飽和した土に外力が作用した場合、その圧力により間隙中の水分が排出され土の体積が減少する現象。圧密による沈下量は土の透水性と圧縮性に関係する。砂は透水性が大きいため圧力が加わるとすぐに圧密は終了するが、シルトや粘土の場合は透水性が小さいので圧密沈下は長時間にわたり、沈下量も大きい。
アノード: Anode
金属中に電子を残しイオンとして金属原子が環境(電解質)中に放出(酸化反応)される箇所。陽極ともいう。
アルゴンアーク溶接: Argon arc welding
アルゴンガス雰囲気中で行うイナートガスアーク溶接。主として、アルミニウム及びチタン(これらの合金も含む)などの活性金属の溶接に用いられる。
ANSI(American National Standards Institute)の土壌評価方法
アメリカ国家規格の中に参考として定めている土壌評価方法。この方法はパイプラインの埋設深さ付近の土を5項目(比抵抗、PH、酸化還元電位、水分、硫化物)について調べ、その測定値に該当する点数の合計により評価する。10点以上になれば、そこは腐食性土壌であるから、防食方法を考慮しなさいという評価をしている。
異形管: Fitting
直管及び短管を加工し成形した鋼管の総称。例としては、曲管・T字管等がある。規格としてはJIS G 3451「水輸送用塗覆装鋼管の異形管」がある。
異種金属腐食: Bimetallic corrosion 、Galvanic corrosion
イオン化傾向もしくは酸化反応傾向が異なる金属が電気的に接続され、電池が形成されることにより発生する腐食。
イナートガスアーク溶接: Inert gas shielded arc welding
アルゴン、ヘリウムもしくはその混合物のイナートガス(不活性ガス)またはこれらに少量の活性ガスを添加して、シールドガスとして用いて行うガスシールドアーク溶接の総称。
WES: Japan Welding Engineering Society Standard
日本溶接協会規格の総称。溶接の基本事項、試験・検査及び機器、溶接材料、母材、溶接・切断機器、溶接に関する認証、安全・衛生及び環境等規格化している。
ウェルポイント工法: Well-point method
地中に設置したパイプから真空ポンプで地下水を汲み上げて地下水位を低下させる工法。簡単な設備で地下水位を低下させ、ボイリング、ヒービング等の出水事故を防止することができる。
Aシリーズ: A Series Pipes
JIS G 3443「水輸送用塗覆装鋼管」で規定される鋼管の標準厚さの一種。使用圧力や埋設条件に応じて適切な管厚を選定できるように、引張強さが400N/mm2 の管種であるSTW400で口径600mmを超える管にのみ規定された。2.5MPaの水圧に対して、フープ応力(円周方向引張応力)が材料の降伏点または耐力の60%となるよう管厚が定められている。
液状化: liquefaction
地震等の振動にともなって、飽和砂質土中の間隙水圧が上昇して有効応力が減少し、せん断強さが失われる現象。この強度低下(地盤の支持力低下)から構造物の傾斜、沈下、浮上等の被害が生じる。
SI単位: International system of units
フランス語の「Le Système International d'Unités」の略称で、「国際単位系」の意。1993年(平成5年)11月「新計量法」の規定により、商取引や証明をはじめあらゆる生活の場で使用されるようになった。SI単位系では、7種の量(長さ、質量、時間、電流、熱力学的温度、物質量、光度)を表す7つの単位(m、kg、s、A、K、mol、cd)を基本単位として、他の物性単位は、これらを乗除算により導き出した単位系となっている。例えば、力を表す単位N(ニュートン)は、N = kgf・m/s2 により定義される。
SH波: SH wave
地震波の一種。地震波は、実体波と表面波に分類され、さらに実体波は縦波であるP波(Primary wave)と横波であるS波(Secondary wave)に分類される。S波は、さらに水平面内のものと鉛直面内のものに分類され、これらのうち水平面内の波をSH波という。埋設鋼管の耐震設計に用いる応答変位法では、表層地盤内を伝播してくるSH波を考慮している。
SS: Steel Structure
SSは、一般構造物に使用する熱間圧延鋼材を示す。これは「Steel Structure」の頭文字を記号としたもので、規格としてJIS G 3101「一般構造用圧延鋼材」(Rolled steels for general structure)がある。記号の種類として下記があり、数字は引張強さを示す。「SS400」は、鋼板の引張強さが400N/mm2以上であることを表す。種類により加工できる形状が決まっている。
種類記号
SS 330 鋼板・鋼帯・平鋼及び棒鋼
SS 400 鋼板・鋼帯・形鋼・平鋼及び棒鋼
SS 490 鋼板・鋼帯・形鋼・平鋼及び棒鋼
SS 540 厚さ40mm以下の鋼板、鋼帯・形鋼・平鋼及び径、辺又は対辺距離40mm以下の棒鋼
SM: Steel Marine
SMは、 一般構造物に使用する熱間圧延鋼材で溶接性に優れたものを示す。これは「Steel Marine」の頭文字を記号としたもので、 規格としてJIS G 3106「溶接構造用圧延鋼材」(Rolled steels for welded structure)がある。記号の種類として、下記があり、数字は引張強さを示す。「SM400」は、 鋼板の引張強さが400N/mm2以上であることを表す。種類により加工できる形状が決まっている。
種類記号
SM 400A 鋼板・鋼帯・形鋼及び平鋼
SM 400B 鋼板・鋼帯・形鋼及び平鋼
SM 400C 鋼板・鋼帯及び形鋼
SM 490A 鋼板・鋼帯・形鋼及び平鋼
SM 490B 鋼板・鋼帯・形鋼及び平鋼
SM 490C 鋼板・鋼帯及び形鋼
SM 490YA 鋼板・鋼帯・形鋼及び平鋼
SM 490YB 鋼板・鋼帯・形鋼及び平鋼
SM 520B 鋼板・鋼帯・形鋼及び平鋼
SM 520C 鋼板・鋼帯及び形鋼
SM 570  鋼板・鋼帯及び形鋼
SGPW: Steel Gas Pipe Water
SGPWは、静水頭100m以下で上水道以外の水道管(空調、消火、排水など)に用いる炭素鋼鋼管を示す。「Steel Gas Pipe Water」の頭文字を記号としたもので、規格としてJIS G 3442 「水道管用亜鉛めっき鋼管」(Galvanized steel pipes for ordinary piping)がある。
STW: Steel Tube Water
STWという記号は、水道、下水道、工業用水道、農業用水などに使用される塗覆装鋼管を示し、一般に埋設用鋼管として広く利用されている。これは、「Steel Tube Water」の頭文字を記号としたもので、規格としてはJIS G 3443「水輸送用塗覆装鋼管」、JWWA G 117「水道用塗覆装鋼管」がある。種類の記号としては下表のようなものがあり、数字は引張強さを示している。例えば、「STW400」は、水道用に用いられる塗覆装鋼管で、鋼管の引張強さが400N/mm2以上であることを表している。
種類記号
STW 290
STW 370
STW 400
STPG: Steel Tube Pipe General
STPGは、350℃程度以下で使用する圧力配管に用いる炭素鋼鋼管を示す。「Steel Tube Pipe General」の頭文字を記号としたもので、規格としてJIS G 3454「圧力配管用炭素鋼鋼管」(Carbon Steel Pipes for Pressure Service)がある。記号の種類として下記があり、数字は引張強さを示す。「STPG 370」は、鋼板の引張強さが370N/mm2以上であることを表す。
種類記号
STPG 370
STPG 410
STPY: Steel Tube Pipe Yousetsu
STPYは、使用圧力の低い蒸気、水、油、ガス、空気などの配管に使用される、アーク溶接にて成形した炭素鋼鋼管を示す。「Steel Tube Pipe Yousetsu」の頭文字を記号としたもので、規格としてJIS G 3457「配管用アーク溶接炭素鋼鋼管」(Arc Welded Carbon steel pipes)がある。記号の種類として下記があり、数字は引張強さを示す。
種類の記号
STPY 400
SGP: Steel Gas Pipe
SGPは、使用圧力の低い蒸気、水、油、ガス、空気などの配管に使用される、炭素鋼鋼管を示す。「Steel Gas Pipe」の頭文字を記号としたもので、規格としてJIS G 3452 「配管用炭素鋼鋼管」(Carbon steel pipes for ordinary piping)がある。亜鉛めっきを施したものを白管、施さないものを黒管と呼称する。
X形開先
一般に、15~50mm厚さの材料の溶接に用いる。ガウジング後、裏溶接して溶接を完成させるのが普通であるが、裏溶接の溶込みをよくしてガウジングなしの両面溶接を行う場合もある。厚板に対する一般的な開先で、水道用鋼管の溶接接合は、800A以上で板厚が16mm以上の場合に採用される。
X形開先
N値: N-value
現位置における土の硬軟や締め固め状態を判定するために行う「標準貫入試験」(JIS A 1219)で得られる試験結果。63.5kgのモンケンを落高75cmより自由落下させ、ロッド先端に取り付けたスピリットスプーンサンプラーが、地盤中に30cm貫入するのに要した打撃回数をN値という。
エレクトロスラグ溶接: Electroslag welding
溶融スラグと溶融金属が、溶接継手から流れ出ないように水冷銅板で囲み、溶融したスラグ浴の中に、溶接ワイヤを連続的に供給し、主として、溶融スラグの抵抗熱によって溶接ワイヤと母材を溶融して行う一種の上進溶接。
エロージョン・コロージョン: Erosion-corrosion
流動する水(土砂)の機械的摩擦と、腐食作用の相乗作用によって金属に生じる損耗。
応力腐食割れ: Stress corrosion cracking
流動する水(土砂)の機械的摩擦と、腐食作用の相乗作用によって金属に生じる損耗。
置換工法: replacement method
地盤改良工法のひとつで、軟弱層の一部分、あるいは全部分を掘削などの方法で排除し、良質な材料に置き換える工法。地盤の安定性を増し、圧密沈下量・圧密時間の減少に効果がある。
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