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Q&A

溶接鋼管の耐震性について教えてください。

平成16 年10 月23 日に新潟県中越地方を襲った新潟県中越地震は、地すべり・斜面崩壊により、住宅や 道路・鉄道・河川施設などで大きな災害ももたらしました。水道管路もその例外ではなく、40 市町村(合併前 の数)、約13 万戸にわたる断水が発生し、人々の生活に大きな影響を与えました。

このように、水道施設の中でも管路は最も重要な役割を持つ構造物の一つであり、送水機能の確保、すなわ ち、大地震後も管路の途中で漏水することなく、各家庭に安定した水の供給が行えることが望まれます。

地中線状構造物である埋設管路は、地震時に独自の挙動をするのではなく、周辺地盤の変形に追従して変 形することが確認されており、水道管路においては大地震後も漏水が生じないために、このような地盤から の変形を受けても

  1. 管体部に亀裂、割れが生じないこと
  2. 継ぎ手部の抜け出し、漏水がないこと

が必要になります。

溶接鋼管路は、20%以上の引張ひずみや、5%以上の圧縮ひずみに対してもク ラックが生じないという優れた変形特性を有する鋼管を、溶接によって一体化し、 接合部も管体部と同等以上の強度・変形特性を有する一体構造管路を構築するものです。

このような材料特性を検証すべく、日本水道鋼管協会では、

  1. 鋼管の引張試験
  2. 鋼管の圧縮試験(写真-1 参照)
  3. 曲管の曲げ試験(写真-2 参照)
  4. 大変形に対する塗膜の追従性に関する実験(写真-3 参照)

を実施し、信頼性を確認しています。


写真-1 800A 圧縮実験


写真-2 90度曲管内曲げ実験


写真-3 塗膜の追従性実験

 最後に、溶接鋼管路は、鋼材の応力とひずみの関係が25~30% の破断に至るまで、通水機能を果たすことができると考えられるのに 対し、従来から用いられている弾性設計法は降伏点(鋼材のひずみ0.11%)以下の範囲で設計しようとするも ので、これは破断ひずみの250~300 分の1に当たり、破断に至るまで十分な余裕があることがお分かりいた だけると思います。

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